気がついたら使っていた。

小さな頃はタメ口しか話せなかったけれど、小学生になると敬語を使う事を知り、たくさんの言葉を覚え、中学・高校になれば、大人と関わる機会も増え、言い回しや話し方を聞きながら習得していきます。社会人になると、尊敬語・謙譲語という言葉の使い方も学び、社会人として大人として、恥ずかしくない言葉を使うようになっていきます。
しかし、教科書や研修で習った言葉よりも自分の中に根付くのは、耳から得た言葉である事が多いです。ですので、たくさんの方が使っている言語を耳から習得して、勝手に正しい言葉だと思って使い続けている言葉がたくさんあると思います。
今回も、そんな言葉たちをご紹介します。

まぁ、親切ではあるけども・・・。

暑中見舞い・年末の挨拶など、プライベートでハガキや手紙を出す時や、仕事上のやりとりで、文章の結びとしてよく使うこの言葉。実は、正しくない使い方なのです。

「お身体ご自愛ください」
皆さん、何度も使っていらっしゃると思います。暑い時期・新しい年を迎えるにあたって、相手の身体を気遣う言葉です。日本らしい美しい言葉です。学生の頃には使うタイミングがなかった言葉ですから、この言葉を使うようになると、大人になった気分にもなります。
しかし、使い方を間違っていると、「まだまだお若いな。」と思われてしまうかもしれません。

「ご自愛」という言葉には、「ご自身の身体を大切にしてくださいね」という意味がありますので、「ご自愛」の前に「お身体」をつけてしまうと、「お身体を、お身体を大切にしてくださいね」になってしまいます。
相手の身体を心から心配している気持ちが表れていそうで、ヨシとしてしまいそうになりますが、強い気持ちを伝えたいのなら、「くれぐれもご自愛くださいませ。」のようにすると、とても丁寧に気持ちが届くと思います。

これはもう、無意識ですね。

スポーツ選手の皆さんにインタビューをする場面で、何度か出てきたコメントがあります。
「チームがとても良い雰囲気で今日まで来れたので、みんなには感謝したいです。」のような、チームメイトやスタッフなどへの感謝の気持ちを伝える言葉は、とても素敵ですよね。
こんな感動的なシーンにケチをつける訳ではないのですが、みなさんも間違いなく、一度は言い間違いをしている言葉があるのです。

それは、「雰囲気」という言葉です。
さて、この漢字、皆さんはどう読みますか?
恐らく、「ふいんき」と読む方が多いのではないでしょうか。では、携帯で「ふいんき」と入力して、変換してみてください。「雰囲気」という漢字は一向に出てこないはずです。
正しい読み方は、「ふんいき」です。漢字の「雰」を見れば、ご納得いただけると思います。
「雰囲気」という言葉を見た目や何となくという「ふんいき」で「ふいんき」と読むのは、間違いである事を知っておいていただきたいです。

ちなみに、「来れた」という言葉は、第三弾でご紹介した、「ら抜き言葉」です。
正しくは、「来られた」です。

全部で一つの言葉だと思ってしまいますよねぇ~。

タイミングを相手に任せる時などに使われる言葉です。プライベートというよりは、ビジネスシーンで使われる言葉なので、覚えておいていただきたいと思います。

その言葉は、「頃合いの良い」という言葉です。皆さん、使っていますよね?
定時が過ぎて、残業タイムに突入している時に、上司から「○○さん、頃合いの良いところで、あがってくれたらいいからね。」と、気遣ってもらったり、他部署のスタッフに聞きたい事があって赴くも、離席だと分かった時に、「頃合いの良い時に、また来ますね。」と言ったり。
でも、これも意味が二重になってしまっているのです。

「頃合い」という言葉は、「ちょうど良い程度」という意味があるので、「頃合いの良い」とすると、「ちょうど良い良い」という事になりますので、「頃合い」だけで通じるのです。
上司からの優しい言葉を、その場でわざわざ訂正する必要はありませんが、自分が使う時は、「頃合いを見計らって、また来ますね。」としてください。

今回は、耳なじみのある言葉の中から、実は間違っているんだよという言葉をご紹介しました。ビジネスシーンであろうと、間違っている事に気付いていない方が多い言葉たちなので、きちんと正しい知識を身につけて、本当に必要な時に、「実はその言葉は間違っているんですよ。」と指摘できるワンランク上のあなたであっていただきたいです。

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